活動状況の報告


2001年夏合宿 学習会報告

企画担当 浅野郁子 

「障害者の性・セックス」

 障害者、健常者に関わらず、性やセックスについてまともに話しあう機会がなかなかないので、この夏合宿でぜひ取り上げてみたいと思いました。個人のプライベートに関わることなので、公の場で語られることは少ないがために表面化していない問題もあると思ったからです。当日行った学習会の様子を簡単にですが、紹介したいと思います。

 まず、約30分のビデオを見ました。

 ◆タイトル:『愛したい 愛されたい-障害者のセックス-(第1部)』

 このビデオは2部構成になっていて、ここでは第1部だけを見ました。内容は、何組かの障害者のカップルが登場して、セックスという行為について、考え方や感じ方を語っているというものです。皆、現状に対する満足度が高いので、少し驚かされます。ちなみに、第2部は実際にそのカップルがどのようにセックスをしているのかという内容です。

 この後、6〜7人のグループに分かれて、ディスカッションを1時間行いました。

 ◆資料:『セックスしてみたい マスターベーションができない どう考える-障害者の性』

 この筆者が述べている問題点として、以下のものがあげられている。

「障害者は、いつまでたっても、保護の対象というか、子供扱いのまま」
「親(または施設)に管理されていて、出逢いのチャンスが少ない」
「マスターベーションができない」
「障害者は中性というか、男でも女でもないようにみられるんですよ」

 資料を読んだあと、障害者の性に対する考え方や感じ方に女性の障害者、男性の障害者、女性の介助者、男性の介助者のそれぞれの立場による違いはあるのだろうかということも含め、問題点や疑問など自由に話しあってもらいました。

 グループ討論が終わると、全体で円をつくり、グループごとに話しあったことを発表したり、新たな意見を出しあったりました。

 そこで出された意見の一部を紹介すると、

  • 障害者の性の問題っていうのは、性の問題という大きな枠組みの中の一部である。
  • 道ですれ違ったとき、その相手が健常者の場合、「男の人」あるいは「女の人」として認識するけれど、障害者の場合「障害者」(「男の人」あるいは「女の人」ではなく)として見ていると感じました。
  • 障害者の性について深く考えたことがなかった。
  • マスターベーション介助は、同性なら問題はないと思います。異性では、できるという人も班の中にいましたが、風俗との境界があいまいになる可能性がある。
  • 性の問題について語られるとき、男性に関して取り上げられることでは、セックスができるかどうかというような快楽と結びついていることが多いが、女性に関しては妊娠・出産ということが多いように思う。

 など。一部、白熱した場面もありました。

 ここで使用した資料は、http://www.livex.co.jp/okonomi/9605/top.htmlのホームページでみることができるので、ぜひ読んでみて下さい。



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このページは2001年10月24日に初めて公開しました。