・参加者:15〜16人
<当日配布した資料>
- 里内さんのレジュメ「9・15学習会の討議資料」
- 「生殖技術と新優生学」(松原洋子 現代医療を考える会 20世紀の検証と現代 2001.5)
- 「生殖医療技術・いのちをめぐる最近の動き」年表
1)里内さんから1年生へ質問
「生まれてきた子が指がなかったらどう思うか。びっくりしませんか」
2)里内さんのレジュメを読んで出された質問・疑問点(約30分)
一部紹介
古田土:レジュメの中で、“障害者は、この世に生きる健全者の防波堤役を果しています”とありますが、防波堤役とはどういう意味ですか。
里内:もし障害者がいなくなったらどうなるか?もしいなくなったら、あなたが障害者になるかも。障害者はつくられるもの。
古田土:防波堤役とは、(増水からではないけど)何か人を守っているという意味ですか。
里内:だから障害者を大事にせよというのが青い芝の主張。
寺尾:青い芝は自分たちは防波堤役だから守らなければいけないという主張をしているのですか。
里内:障害者を大事にせよという主張。
寺尾:例えば、一つの方法として国際法をつくっていくという方法もあると思うのですが、さしあたって何をすればいいのですか。
里内:(それを今から)考えてもらえばいい。
3)小グループでの話しあい(45分)
4)最後に感想・意見(一部)
・劣っていても認める社会が出来れば、優生思想っていうのもなくなっていくのかなって思う。
・自分のところも子供が産まれるのだけど、子供が障害者だと大変だなって思う。周囲の障害者が介助やお金の問題をかかえているのを見ても、やはり障害者には生きにくい社会だなと。
・優生思想が強い空間と優生思想なんて関係ないというような弱い空間があるなと感じているのですけど、どこらへんが強い場所かということについて考えていきたいなと思う。
・今いろいろ問題がある社会だと思うんですが、障害者が住みよい社会をつくっていくためには、根本にある問題や根付いている姿勢を変えないといけない。気の長い対策が必要だと思う。
・障害者の住みよい社会に向けて、全体として、そして個別には何をしていくかということを考えていかないと思いました。国際法も有効な手だと思います。
・自分たちが生命をいじくっているかと思いきや、いじくられている。
・優生思想のことが話題になると、自分が健康優良児だったって事を考える。
・国の政策に女性は翻弄されている。何が糸を引いているか、学びながら考える時期。
・優生学というのは税金を誰に分配するかに関わっている。
・以前はナチスの問題など国家に強制されて行われた優生思想としてとりあげられてきたが、最近でてきた優生思想は個人の選択の場面での問題が話しあわれている。しかし、障害児が住みにくい社会があるから、障害児だったら産まないという選択をすることがあるように、その個人の選択というのは、純粋な個人の選択ではなく、国や社会によっても影響を受けているのだと思う。
・障害者問題を考えるとき、そこには必ず優生思想の問題が関わっていることを忘れないでほしい。